こんにちは、よしおです。
当ブログへのご訪問ありがとうございます。
◆著者プロフィール
コンビニオーナー×アパートオーナー×会社員(×投資)
の複業を行う30代♂。
当ブログでは、
・コンビニ豆知識
・相続大家の苦労話
・副業会社員の実体験
を中心に語っています。(時々資産形成についても記載)
何かしら皆様の参考になれば幸いです。
現在、私はコンビニ業と並行して、祖父の代理で不動産(築古木造アパート)の管理業務を行っています。
平たく言うと『相続大家(仮)』みたいな状態です。(-_-)
昨今、相続税の控除額が少なくなったこともあり、地主さんの方の中には相続税対策として、賃貸用の不動産物件(アパート、マンションなど)を新築した方も増えていると聞きます。
そんな中、突然親族の逝去によって、右も左もわからないままに不動産物件を相続し、大家になられた遺族の方も増えてきているのではないでしょうか。
私の場合はまだ運がよく、
・祖父が存命中に不動産経営について本人に直接話を聞けている
・祖父自身、50年近くの大家経験を持っており、一通りの不動産経営知識と人脈を引き継げた
ので、大助かりしていますが、そういった背景なく、いきなり不動産のオーナーになるのは本当に過酷だと思います。
本当の素人が手に余る不動産を手にすると、明るくない未来を想像するに難くありません。
悪徳業者に騙されて二束三文の金額で売却となったり、『不動産管理を一括で請け負う』という耳触りの良い言葉で収益のほとんどを吸い取られたりといった、本当に恐ろしいことが起こりうる世界です。
私自身、不動産の関係者としては、駆け出して間もないですが、素人の体験を共有できてこそ、失敗少なく玄人への道が開けると思っています。
私の経験を共有することで、ご親族が努力によって蓄財した一つの結晶である『不動産』を、今後上手に活かしていける方が少しでも増えていけばと思います。
まず、今回の記事では私が不動産の経営管理を任されるに至った経緯、体験を記載します。
※身バレを防ぐために一部改変もありますが、ご承知おきください
衝撃!! 祖父が不動産を持っていた
私が大学生のころ、祖父の呼びかけで、家族全員が集まりました。
余談ですが、私の父と祖父は『犬猿の仲』という言葉では足りないくらい仲が悪く、孫の私が間で伝書鳩をすることも度々発生するほどでした。
ですので、そんな父も含めて家族全員が集められた場で、何の用事だろうかと、ひどく不安に思っていました。
全員が集まったその場、祖父から出た話の内容は『自分が死んだ後の遺産相続、不動産管理について』というものでした。
私は心境は正直、「え~~!!??( ゚Д゚)ハワワ」というもの。
「祖父はピンピンしているし、いきなり相続の話?父と仲悪いのに、、、そもそも不動産持ってたの?」
軽いパニックでした(笑)
私のパニックを他所に、祖父は自分の資産の状況、特に不動産を中心にとりあえず思いつくままに語りだしました。
実はよしおも住んでいた実家(アパート)が祖父の物件で、賃貸物件として経営していたのでした。
おいおい、知らんかったぜ(;’∀’)
当時はの私は、当然相続や不動産の知識もないし、唐突でしたので、細かい内容はあまり覚えていませんが、
・相続税は多少かかるかもしれないから、現金を幾分か用意しておきなさい
・相続や自分の今後(衰え)を見越して、少しずつ不動産管理を勉強していってほしい
ということでした。
祖父の思いやり 家族信託
しかし、この時の父の反応は冷めたもの・・・。
「相続税は何とかするが、不動産の勉強をしている余裕はない。
今のコンビニ経営で手一杯だ」
理由はつけているものの、あまり祖父とは接点を持ちたくない、という思いが透けて見えました。
財産を継がせたい祖父の意向もあり、最終的に落ち着いた結論は
『家族信託契約を使って、孫である私(と妹)に不動産管理を託すようにする』
というものです。
この時は全く内容は理解できていませんでしたが、後に数回かけて司法書士の先生と打合せを行い、内容を少しずつ理解していきました。
よしお家での家族信託の内容
家族信託とは、堅苦しく言うと
『資産を持つ方が、特定の目的(例えば「自分の老後の生活・介護等に必要な資金の管理及び給付」等)に従って、その保有する不動産・預貯金等の資産を信頼できる家族に託し、その管理・処分を任せる仕組みです。』
出展:一般社団法人家族信託普及協会ホームページより
私の場合に置き換えると下記の図のようになります。
要約すると、
・委託者である祖父の意思に則って、受託者である私(と妹)が不動産経営に関して様々な決断を実施する権利を持つ。
・不動産が生み出す収益を受け取るのは、祖父→父母→私妹の順に相続していく。
ということになります。
よしお家での家族信託のメリット
今回の各自の思いは下記の通りです。
収益は生活費なので、生前に売る気はない。
自分の没後も不動産経営を継続して、
よしお家(父母や私ら兄妹)に長く収益をもたらしてほしい
不動産はわからないし興味もない。
なるべく関わりたくない。
祖父の意見も父の意見も分かる。
慣れ親しんだ土地でもあるので、勉強してでも売るより継続したい。
これらの思いをキレイにまとめられるのが『家族信託』という方法でした。
・祖父に万が一(逝去、判断能力の低下)があった際に、私主導で不動産経営を実施できるため、孫の代までは確実な相続ができる。
・父は不動産経営にノータッチでも、(私さえしっかりしていれば)不動産の恩恵を受けられる。
・受託者である私は早い時期から不動産経営の勉強ができ、順調に経営していけば将来受益者となった時にはちゃんと恩恵を受けられる。
家族信託契約を結んだ状態であれば、各自の思いを尊重したまま不動産経営を続けていくことができました。
ちなみに、家族信託という手法を知ったきっかけは、祖父が相続セミナーで、司法書士の先生と知り合ったことでした。
費用は30万円ほどかかりましたが、費用も祖父が負担してくれました。
私たち家族のために、熱心に情報を集め、行動し、費用の負担も厭わなかった祖父の対応には、感謝しかありません。m(__)m
2年前から祖父の身体の自由が利かなくなってきた
祖父から信託を受けた、と言っても、当時まだまだ祖父も現役並みに元気で、私もまもなく大学を卒業後すぐに東京勤務となり、しばらくの間はそのまま祖父が物件の管理を継続していました。
私がこの間していたことと言えば、ハウスメーカーや銀行等が主催するセミナーに多少顔を出していた程度です。
しかし、状況が変わったのは2019年10月。
祖父が病気で体調を崩し、医者から「覚悟が必要かもしれない」と宣告される事態になりました。
この時、すでに地元関西勤務になっていた私ですが、祖父と不動産についてほとんど会話していないことに、相当に焦りました。
もし、このまま祖父が亡くなるようなことになったら、何も知らないアパートに関して管理していくことになります。そもそも不動産の「管理」がどういった内容なのかも、まったくわからない状況でした。
この時の自身の焦り方は結構なものでした。
幸い、祖父は無事に峠を越え、状態は安定してきたものの、多少の後遺症が残ったことと、老化によって足腰の不自由や視力の低下に拍車がかかり、直に施設にお世話にならざるを得なくなりました。
私はこれまでの自分の悠長な態度を猛省し、積極的に祖父と不動産に関して会話するようにしました。
・不動産の状況(築年数や工事履歴、賃貸状況など)
・付き合いのある業者さんの人脈引継ぎ(不動産、内装屋、造園、電気屋、ハウスメーカーなど)
・今後不動産をどうしていきたいか
祖父と会話をして、祖父なりの知識・人脈・ノウハウを吸収すべく行動して現在に至ります。
コロナ禍の影響もあり、直接の面会機会もあまり持てない中で、事前に家族信託契約を結んでおいて、本当に良かったと思います。
(祖父の指示(あるいは私の判断)で業者との契約、支払いを実施することができるため)
まだまだ新米で初体験のことも多いながら、少しずつ具体的な作業や相場感を学んでいます。
まとめ
今回の記事では私が相続(前の諸手続き)を経て、アパート管理を引き受けるまでの体験談をまとめました。
恵まれた状況ではありましたが、得られた教訓としては、
・不動産所有者に不慮の出来事が唐突に起こり得る。
・不動産を所有している人は常に相続について意識し、家族と認識の共有を図っておくことはとても重要
ということです。
今後、不動産経営について、当ブログでは
・相続で受ける側の立場での体験談(遺す人にはこんな準備をしておいてほしい)
・素人大家としての体験、勉強の過程
を中心に記事を作っていきたいと思います。
不動産を所有している人・これから所有しようとしている人
不動産を引き継ぐ可能性のある人
そんな方々の参考になる記事を書ければと思っています。
引き続きよろしくお願いいたします。
コメント